魚釣りは自然の中で楽しむレジャーですが、雷が発生したときは思わぬ危険が伴います。
金属製の釣り道具は雷を引き寄せやすく、命に関わるリスクがあります。
また、雷は魚にも影響を与え、釣果にも変化が生じることがあります。
この記事では、雷が発生したときの釣りのリスク、安全対策、そして雷が釣果に与える影響について詳しく解説します。
- 雷が魚釣りに与えるリスクとは?
- 釣り場で雷に遭遇したときの安全対策
- 雷が釣果に与える影響とは?
- 雷が近づいているときの釣り道具の取り扱い方
- 雷の危険がある天気予報の確認方法と判断基準
- まとめ:雷が発生したら安全を最優先に!
雷が魚釣りに与えるリスクとは?
雷が発生した際、魚釣りにおいて最も注意すべきことは「落雷」です。
落雷は非常に強力で、一瞬で命を奪うこともあります。
釣り場は基本的に屋外のアクティビティですから、自然と天候を知ることが、何よりもの対策です。
雷は強力な電流を発生させるため、金属製の釣り竿やリールが特に危険です。金属は電気を通しやすく、雷を引き寄せやすい特性があります。
船釣りや磯釣りのリスク
特に危険なのが、船釣りや磯釣りです。
開けた水上では身を守る場所がほぼありません。
船なら速やかに雷雲から離れるのがベストですか、気象状況次第で航行するほうが危険な可能性も捨てきれません。
もし船上で雷雨をやり過ごすとしたら、次の方法があります。
- 船の客室など船内へ逃げ込む
- 金属から離れる
- 電気機器から離れる
- 船に避雷設備があっても、そこから少しでも離れる
- 水中に入らない
磯釣り中に雷が鳴ったとしても、逃げる場所がないので、磯上で対策する必要があります。
- 釣りを中止して道具をまとめて、人間と道具を少しでも離す
- 高い場所から離れて、できるだけ低い位置でやり過ごす
雷は周囲で一番高い場所に落ちる特性があります。
周りに高い建物や木々がない磯は、自分の持つ釣り竿が一番高い位置になることを覚えていてください。
低い姿勢とは「雷しゃがみ」のこと。
両足をそろえ、膝を折って姿勢を低くし、つま先立ちをします。直撃した場合でも、地中に電流が流れるため、少しでも生存確率を上げる方法になります。
湖や河川でのリスク
湖や河川での釣りも同様に危険です。
特に開けた岸辺や堤防での釣りは、落雷のリスクが高まります。
また、雷は水中でも電気を伝えます。雷が水面に落ちた場合、その周囲の魚にも影響を及ぼし、釣り人も感電する可能性があります。
釣り場で雷に遭遇したときの安全対策
雷に遭遇した場合、シンプルな対策として、「雷鳴が聞こえた瞬間に避難開始すること」です。
遠くからじわじわ寄って来るイメージの人もいると思いますが、頭上で突然発生する可能性もあります。
雷鳴が聞こえた時点で、数分後には雷雨に遭遇する恐れもあるため、早め早めな行動を求められます。
雷雲のサインを見逃さない
雷が近づく際にはいくつかの兆候があります。
まず、空が急に暗くなり、冷たい風が吹き始めることがあります。また、ゴロゴロと遠くで雷鳴が聞こえる場合も危険のサインです。
このような兆候が見られた場合は、すぐに避難する準備を始めましょう。
ちなみに雷鳴が聞こえた時点で、自身より15~20kmほど離れた地点で発生した可能性があるといわれています。
雷が近づいたらすぐに避難!
雷が鳴り始めたら、できるだけ早く安全な場所に避難しましょう。
車の中や建物内が最も安全な避難場所です。
釣り場では、周囲に高い建物や木が少ないため、開けた場所での雷は非常に危険です。もし避難場所がない場合は、低い姿勢で身を縮め、できるだけ金属から離れましょう。
アウトドアにおける雷対策は、キャンプや登山の情報が役に立ちます。
避けるべき場所
避難する際には、木の下や高い物体の近くは避けるべきです。
高い木は雷を引き寄せやすく、直撃を受けた場合、周囲にいると感電の危険があります。
もし避難中に木々の間を抜ける時でも、木の高さ分ほど離れて進むことが推奨されています。
また、水面に近づくことも危険です。
水は電気を通しやすいため、雷が落ちた際に感電するリスクがあります。
このように、雷雨の中、屋外でやり過ごす方法は様々なリスクがあることを覚えておきましょう。
雷が釣果に与える影響とは?
雷は釣果にも影響を与えます。
雷が鳴ると魚の動きが変わり、釣りのパフォーマンスに影響することがあります。
雷による水中の電気的影響
雷が落ちると、その電気は水中に伝わります。
水面に落雷すると、水面でほとんどは分散するため、水中への影響は軽微といわれています。
しかし、魚の行動は一時的に変化します。
雷鳴による大きな音で、魚は一時的にパニックを起こし、深場に逃げる傾向があります。
これにより、雷が鳴っている最中は魚の食いが悪くなることがあります。
雷直後の魚の反応
雷が止んだ後、魚は徐々に通常の行動に戻ります。
深い場所へ避難していた魚が元に戻ろうとすることで、一時的に活性が高まり、釣果が向上することもあります。
特に雨が降った後は水温が下がり、酸素量が増えるため、魚が活発になることが知られています。
釣りのベストタイミング
雷が鳴っている最中は釣果が悪くなる傾向がありますが、雷が去った直後は絶好の釣りタイミングです。
水面の波や空気の清涼感が魚に良い影響を与え、活性が高まるため、釣果が期待できるでしょう。
ただし、雷雲は次々と発生する可能性もあるので、最新の気象状況を確認して、安全だと確信が持てるようになってから再開することを勧めます。
雷が近づいているときの釣り道具の取り扱い方
雷が近づいていると感じたら、釣り道具の取り扱いにも注意が必要です。
金属製の釣り竿やリールは、雷を引き寄せる可能性があるため、適切に対処することが重要です。
金属製道具の安全な保管
雷が近づいている場合、まずは金属製の道具をすぐに手放し、安全な場所に保管しましょう。
もし船や岸辺に避難している場合は、道具をできるだけ金属から離れた場所に置き、体との接触を避けるようにします。
道具だけでなく、身につけているアクセサリーやベルトなどの金具にも注意が必要です。
釣り竿やリールの扱い
雷が発生している際には、釣り竿を高く掲げることは絶対に避けましょう。
金属製の竿は、落雷の際に一番に電気を通してしまいます。
また、リールなどの金属製のパーツも同様に、持っていると感電のリスクが高まるため、すぐに手放すことが大切です。
道具を持って逃げる手段が間に合わないようであれば、その場に置いて避難する選択を取ることも勇気です。
釣り道具の説明書・保証書をすみずみ見る人は少ないと思いますが、メーカーも使用上の注意として落雷の危険性を指摘してくれています。必ず守るようにしましょう。
雷の危険がある天気予報の確認方法と判断基準
釣りに出かける前には、必ず天気予報を確認することが重要です。
雷の危険があるかどうかを事前に知っておくことで、安全に釣りを楽しむことができます。
釣行前に確認すべき天気情報
釣りに行く前には、スマートフォンの天気予報アプリや雷情報サイトで、雷の発生予測をチェックしましょう。
特に雷注意報が出ている場合は、ゲリラ雷雨の可能性が高いため、行かない選択をすることも大事です。
また気象庁の発表する短期予測で、大雨警報の可能性や降雹の可能性が発表された時も、無理に釣行をせず、別の日に変更することをおすすめします。
雷情報サイトやアプリの活用
多くの気象情報サイトやアプリでは、リアルタイムで雷の発生地点や動向を確認できる機能があります。
アプリでゲリラ雷雨予報を見ることができます。アウトドアレジャーの限定的な天気予報もフォローしており、予報精度はともかく、予報の種類は他のアプリより数段上。
無料でも使えますが、有料会員は未来予測の情報量が多いし、地点登録をすればリアルタイムの気象変化を察知しやすいので、雷雨予測に使うならおすすめ!
ウェブもアプリも無料で使えるし、雨雲レーダー機能と予測がかなり有能。
地点登録しておくと、雨が降り出せば通知してくれるので、ゲリラ雷雨チェックに使えます。
日本気象協会が提供するサービスのため、気象庁と近い情報を得られます。
落雷レーダーの更新速度が他より早く、雷雲が近づいて来るのか遠ざかっているのかをチェックするのに有能です。ただ他は微妙。
これらを利用して、釣り場の天気を常に把握し、雷が近づいた場合はすぐに避難できるようにしましょう。
雷を察知できる気象現象
空が急に暗くなり、冷たい風が吹き始めた場合は、雷雲が頭上もしくは付近で発生しつつある可能性が高いです。
風が急に強くなったり、吹いてくる方角に変化があるなども注意が必要です。
特に、雷鳴が聞こえた時点で避難準備を始めることが大事です。
雷鳴が聞こえた時点で、雷雲が15km圏内に居るわけで、片付けにかかる数分で頭上まで来る可能性も捨てきれません。
命を守る行動とは、自分自身を1秒でも早く安全な場所へ運ぶ意識が何よりも大事なのです。
まとめ:雷が発生したら安全を最優先に!
雷が発生したときの釣りは、非常に危険を伴います。
たとえ釣りに夢中になっていても、雷が近づいた際にはすぐに避難することが重要です。
雷鳴が聞こえたり、空が暗くなったりしたら、危険が迫っているサインです。
魚釣りは自然を楽しむアクティビティですが、自然の力には逆らえません。
安全を確保した上で、釣りを続けるための知識と対策をしっかりと身につけておきましょう。
雷が発生したときの魚釣りにおける安全対策と釣果への影響について解説しました。
雷に関するリスクをしっかりと理解し、適切な行動を取ることで、安全に釣りを楽しむことができます。
雷が鳴っているときは無理せず、雷が去った後の絶好の釣りタイミングを楽しみましょう!
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