全国的に冬の釣りで定番の対象魚は「メバル釣り」です。小気味いいアタリと冬でも元気な引きが魅力ですよね。もちろん浜名湖でも狙うことができます。
でも、これからメバル釣りを始めるとか今シーズンから━━な人は、浜名湖のどこで何をしたらメバルが釣れるのか知らないはずです。
本記事では、浜名湖でのメバル釣りのポイント、仕掛け、釣り方を、初心者の方にも分かりやすく徹底解説します!さらには上級者向けに、穴場のポイントやテクニックも教えちゃいます。
浜名湖のメバル釣りの特徴とは?
浜名湖でするメバル釣りの魅力は、ポイントの特色が様々あることです。
定番ポイントの護岸堤防はもちろん、テクニカルな岩礁帯、サーフウェーディング(砂浜)、ボートからなどがあり、それぞれ違うアプローチが求められます。
初心者には仕掛けを投げる必要がほぼない、港湾部の「堤防釣り」をおすすめします。
中級者以上なら、テトラポットや岩礁帯を攻めたり、キャスティングが求められるサーフウェーディングがおすすめになります。ライバルが少ないのも魅力です。
総合的に考えると浜名湖のメバル釣りは、釣り人のテクニックを育むターゲットといえます。
冬の寒い時期は外に出かけるのも嫌になりますが、ここで休んでは4ヶ月ほど釣りから離れることになります。何もしない期間が続くと腕も鈍りますし、ライバルが少ない時期だからこそ、広々とポイントを使って練習しながらメバルを狙うのが最適かと考えます。
メバル釣りに適した時期・時間
メバルは(一応)一年を通じて釣ることが可能です。

特に釣れやすいシーズンは、産卵期に入る秋から冬にかけての10~2月頃です。メバルの産卵期は12~2月頃といわれており、産卵期前が特に活性が高いので釣りやすく、2月になると産卵後が増えて渋くなっていく傾向があります。
習性としては夜行性で、名前の通り目が良くて警戒心が強く、日中は岸から離れた場所に居るか、岩陰に隠れるなどして過ごしています。日没後は中層上で泳ぎながらエサを探すので、釣りに最適な時間帯は日没後になります。
日中でも釣れるチャンスは、堤防沿いで水中に影がある部分を狙いましょう。
例えばテトラの影とか奥に入る穴は最高ですし、日の向きで堤防の影が海面に落ちるタイミングとか、橋脚周りとか橋の影などにチャンスがあります。
こう考えると、メバルは1年中狙うことはできますし、時間に縛られずやりたい時に釣り対象になる魅力があります。簡単だからこそ奥深い……。それがメバル釣りの醍醐味といえるでしょう。
【初心者向け】浜名湖でのメバル釣り入門
本項目では、浜名湖でメバル釣りを始めるにあたって、基本的なタックル構成やおすすめのポイントを紹介します。
必要なタックルと仕掛け
魚釣りの初心者は、まだ釣り道具にタックルも満足に揃ってないと思います。
タックルとは、竿とリールの釣具一式を指しています。釣具は基本的に「釣り対象魚種」に合わせたセッティングが必要で、釣具店やECサイトではセット売りもされており、初心者にもおすすめのセットも販売されています。
次に、メバル釣りのおすすめタックル構成を紹介します。
- ロッド:
長さは7ft前後(1.8m~2.1m程度)のメバリング・アジングモデルが最適。シーバスロッドでも可能。 - リール:
2000番のスピニングリールが無難。投げないなら1000番でもいいし、遠投重視なら3000番でもいい。 - ライン:
リールに巻くのはPEライン0.4~0.6号。針(ルアー)と接続するリーダーは、ナイロンかフロロカーボンの0.8号前後がおすすめ。
数値は”基準”みたいなもので、必ず守る必要もありません。
初心者向けタックルセットは、だいたいこのくらいのスペックになるはずです。ECサイトを探せば、下のような入門セットがすぐ見つかりますし、大型釣具店でも見かけます。

ルアー向けタックルが「メバリング」のカテゴライズがされていますが、エサ釣りでも普通に使えるタックルなので、どちらもやりたい場合はメバリングタックルから揃えるのもアリです。
初心者はまず、道具のスペックよりも操作に慣れることが大事。
なので最初に選ぶタックルは、価格が安めで無理のない範囲から選び、それを壊さないように扱えるようになったら十分慣れたと判断し、ワンランク上の道具を揃えるように自然となります。
メバルの基本的な釣り方
メバルの釣り方を簡単に説明すると、次の3つの動作で行います。
- 仕掛けを着底させる – メバルは底付近にいるため、リールのベールを起こしてラインを出し、着底するまで仕掛けを落とします。
- リトリーブ(巻き取り) – 着底したらゆっくり巻き取る動作で誘います(1秒に1回展が目安)。リールの回転数を意識して、一定のスピードを保つことがポイント。
- あたりを感じたら合わせる – メバルが掛かると手元に小さな振動が伝わってきます。合わせは軽くロッドを立てるだけでOK。
このやり方は新居弁天海釣公園のT字堤を想定しています。T字堤は直下が砂地なので、仕掛けを着底しても根掛かりすることがほぼないから、初心者でも安心して釣りを楽しむことができます。
底付近を狙うのは、メバルだけじゃなく他の魚でも大事なこと。
メバル狙いの場合は、日中なら底付近を狙っていれば、カサゴが釣れることもあります。夜間は活性が高いので、底から上層まで満遍なく狙う必要があります。ですから夜の狙い方は、仕掛けを落として上から攻めていき、じわじわと底まで落として魚を探すのが定石となります。
これが基本の釣り方で、エサとルアーは同じやり方で大丈夫です。
初心者はまず、釣具の操作になれることから始めて、魚が掛かる位置・タイミングを体で覚えることが大切です。
初心者におすすめの釣り場
メバル釣りの初心者が、浜名湖でおすすめの釣りポイントはいくつかあります。
この3個所は浜名湖のメバル釣りでも定番のポイントです。
海釣公園と砂揚場は、足場が安定しているから安全ですし、駐車場も近いため、道具を多く持っていき色々試す場としても最適です。網干場は落としすぎると根掛りするので、操作に慣れてから挑む方が安心です。
それぞれのポイントで、より詳しい情報は以下のページを参照してください。



【中級者向け】メバル釣りのコツとテクニック
堤防際でメバル釣りの練度を積んだら、次は岩礁帯を積極的に狙うテクニックを磨く段階です。
メバルは活性が高ければエサに飛びつくタイプですが、ふだんは岩場の影だったり牡蠣棚の杭などで隠れて過ごしている魚です。警戒心が強いため、日中に釣ることが難しい場所に居るわけですが、考えようによってはテクニックでどうにでも狙える場所に居るわけです。
釣具の操作に慣れてきたら、魚が居る場所へエサを届ける意識が大切になります。他には「釣れやすい時間帯」など、魚を釣るための知識も必要になってくるので、この項目で説明します。
潮汐の変化が影響する魚の活性とは?
海は月の引力により、時間によって潮の満ち引きが発生します。
釣り用語でいう「上げ」は満潮に向かう時間帯のことで、「下げ」は干潮に向かう時間帯のことです。この現象を一括して「潮汐(ちょうせき)」と表現しています。
魚釣りにおける潮汐は、魚の活性に関わる重要な要素です。
「上げ3分、下げ7分」という言葉があって、干潮からの上げ始めと、満潮から下がり切る前は、魚の活性が高まり釣れやすい傾向があります。釣れやすい時間帯のことを「時合(じあい)」と呼び、夜明けと日没は「朝・夕マヅメ」いいます。
これらの”釣れやすい時間帯”を積極的に狙うことで、効率の良い魚釣りができます。
メバルは夜行性の魚ですから、時合のタイミングは夜明けと日没後からの潮汐がメインです。日中でも釣れないわけじゃなく、目立たない場所に隠れているため、「釣りにくい場所に居るから釣れない」が正解です。
ヒットを増やすエサの選び方と仕掛けのアレンジ
メバルはエサ釣りだと、活エサのモエビや青イソメ(ジャムシ)が適しています。活エサは周辺の釣具店で買うことができますが、夜釣りメインのメバルは店が閉まっていることもあるのが困りどころ。
そんな場合でもありがたいのは、営業時間が長い釣具店だったり、エサの自動販売機だったり、冷凍エサのオキアミなどです。浜名湖周辺にある釣具店情報はこちらの記事でまとめているので、ぜひ参考にしてください。

ルアー用ワームなどの疑似餌もエサ釣りで使える
エサがどうしても用意できない場合は、アジング・メバリング専用の小型ワームを購入しておくのも有効です。パワーイソメなどの疑似餌も効果的で、常温保存できるし針につけることができますし、メバル以外でも使えるから常備しておいても損はありません。
メバリングに使うワームには、様々なカラーがありますが、それぞれ意味はあります。
基本的な考えとしては、自然のエサに近づける「ナチュラル」、海の濁りや周囲とのコントラストを意識する「ビビット」など、カラーバリエーションが豊富なのは魚に見つけてもらいやすくするための意味があります。
自然のエサに似せるのが疑似餌ですから、浜名湖のメバルが何を食べているかを想像して、リアルに合わせたカラーを選択するのが理想ではあります。
でも実際やってみると、複数色をこまめに切り替えて「正解を探す」やり方がおすすめなので、下のようなセット売りで複数色を揃えるのがコスパ的にも最善といえます。

他には、小さな魚を模したハードルアー(ミノー・スプーン)で釣ることもできます。ハードルアーは本体の比重があるため、ワームよりもキャスティング能力に長けているメリットがあります。
中級者におすすめの釣り場
浜名湖でメバル釣り中級者におすすめの釣りポイントは3箇所あります。
- 網干場:
岸壁から5mほど沈み石があり、この上をメバルが回遊するので、レンジコントロールが重要。 - 新居弁天海釣公園:
T字堤から東は岩礁帯とテトラ帯があり、キャストしてから中層を通すコントロールがあると、数釣りしやすいポイントです。 - 競艇場付近(ボート):
表浜名湖の一帯は牡蠣や海苔を養殖するための杭が多くあり、ここにメバルが居着いています。キャスト精度が悪いと杭に引っ掛けてしまいます。
網干場は堤防際から5~7mに沈み石があり、日中はメバルが隠れていますが、夜間になると石の上に現れます。釣るためには石の上にエサを置くようにして、根掛かりを回避する必要があるので、棚を理解している必要があります。

海釣公園の定番はT字堤ですけど、そこより今切口に進むと岩礁帯とテトラ地帯があります。岩礁帯ではウキ釣りなりフロートリグで岩の上を狙い、テトラ帯は穴釣りかその先に仕掛けを落とす攻略がおすすめです。

浜名湖競艇場付近はボート釣りがメインになります。牡蠣棚や橋脚周りを狙いやすいので、秋頃に水温が下がりはじめてメバルの活性が上がるタイミングに、シーズンスタートをもっとも早く切れるポイントでもあります。

【上級者向け】本格的なメバル攻略法
メバル釣りに慣れてくると、いろいろなポイントを攻略してみたいと思うはずです。
堤防や岩礁帯は定番のポイントですが、他にはサーフ(砂浜)やテトラの穴釣りもあります。この項目では、細かなタックル調整や難しいポイントを攻略するコツについて説明します。
細かなタックル調整と特殊な釣法
上級者になるとこわだりはじめるのは、ラインの細さやリーダーの長さですね。
メインに使うPEラインは、根ズレに弱い弱点こそありますが、0.2号まで細くしても十分な強度と飛距離があるため、冬の強風対策になります。
リーダーはラインの種類で性能に若干の差があります。ナイロンとフロロは安めで使いやすいラインですが、材質が硬めで浮きやすく、自然にエサが落ちる表現が難しい一面があります。
メバリングとアジングの上級者になると、細くてしなやかなエステルラインを使う方も多いですね。
エステルは他のラインより比重があるため、細くても沈みやすく、自然にエサが落ちる演出が可能になりますし、テンションをかけやすいので感度も上がるメリットがあります。ただし、ナイロンやフロロと比べて伸びにくいため、粗悪品だと結ぶだけで切れたり、細すぎて寒い中で結びづらいデメリットもあります。

ラインで自然な動きを表現するのも大事ですが、魚に届ける方法も忘れてはいけません。
エサ釣りはウキで一定のレンジを通すことができるけど、ルアーで一定の水深を維持するのは、ロッドとリールの操作にけっこう神経を使います。
上層でレンジを固定したい場合は、フロートリグを使う選択があります。逆にボトム(水底)だけ集中して狙うなら、根掛りのしにくいキャロライナリグを使う手もあります。それぞれの利点は下にまとめておきます。
- フロートリグ:
飛ばしウキを使い、軽い仕掛けでも遠くに飛ばすことができつつ、水面下を漂わせることで浮きメバルを釣りやすくするリグ。 - キャロライナリグ:
重めのウェイトを使い、ワームで針先を隠して根掛りしにくくしたリグのこと。障害物の多いポイントで役立つ
浜名湖特有の難所ポイントを攻略する
浜名湖のメバルは、堤防周りの浅瀬から深場まで幅広く分布しています。
湖内で穴場なポイントの条件は、キャスティング必須のウェーディングスポットと、ボートで牡蠣棚などの陸から届かないストラクチャー狙いが候補にあがります。
浜名湖パークビレッジは海水浴場の砂浜があり、近くにT字堤があるので、夜間は浮きメバルに期待できるポイントです。最低でも50m近くは飛ばしたいため、キャスティング能力が求められます。

マイクロベイトが現れる1月から釣りやすく、やり方は「サーフメバル」で検索して、飛距離を出すコツやタックル構成などを参考にするといいと思います。
軽いリグを遠くに飛ばせると、他にも弁天島周辺のミオ筋もいいポイントになります。

【まとめ】メバル釣りを安全に楽しむための注意点
浜名湖でのメバル釣りは、初心者でも簡単に楽しめる一方で、奥が深く、上級者でも挑戦しがいがあります。ポイントの特性を理解し、釣り場やタックルを工夫することで、さらなる釣果が期待できます。
メバル釣りは必然的に夜釣りが多くなるので、ライトの持参を忘れないようにしましょう。夜間のウェーディングは、自分に標識灯を点けると他の人からわかりやすく親切です。これは不意にルアーやオモリが飛んでこないための防衛でもあります。
堤防での夜釣りは足元が見にくいし、滑りやすいこともあるので、転落しないように注意するのは当然ですし、ライフジャケットの着用など安全装備を忘れないでください。
ぜひこの記事を参考に、浜名湖で最高のメバル釣りを楽しんでください!
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