浜名湖のクロダイは魚影が濃く、ほぼ全域にいます。
なので、どこでも釣ろうと思えば釣れますし、釣ろうとしなくても釣れることもしばしば。
クロダイは全国的にも人気なターゲットなので、攻略情報は集まりやすいものの、湖内はポイントごとに表情が違うため、地域ごとに特化したスタイルに落ち着きやすいのが特徴です。
当記事では下記の順で、なるべく要点を絞って説明しています。
気になる項目があったら、続きを読んでいってくださいね。
- 浜名湖でクロダイを狙うなら知っておくべきこと
- クロダイ釣りに最適なシーズンと時間帯について
- 浜名湖でクロダイ釣りの人気ポイントをエリア別で
- クロダイを釣るタックルの選び方(エサ・ルアー)
- クロダイを美味しく食べる料理レシピを紹介
浜名湖のクロダイを狙うなら知っておくべきこと
浜名湖のクロダイ釣りは、多彩なアプローチ方法が魅力じゃないかなと。
ほぼ全域に棲息しているから、ポイントによって釣り方を変える必要があります。
今切口周辺の表浜名湖なら「前打ち」「落とし込み」「ウキフカセ」がメイン。
中浜名湖は「ルアー」がメイン。
奥浜名湖は「ウキ釣り」「投げ釣り」がメイン。
エサは場所によって通年で釣ることができ、ルアーは夏から秋がメインになりやすいですね。
最適なシーズンと時間帯
浜名湖のクロダイシーズンは……ほぼ1年中です。
- エサ釣り:12~2月を除きほぼ年中
- ルアー釣り:5~8月がハイシーズン
特に今切口の堤防に居着いている個体は、年中釣ることはできます(さすがに冬は厳しい)。
3~11月は釣れやすいポイントが水温にともなって変化していくだけで、ようは「水温上昇(深場から浅場)」「水温下降(浅場から深場)」に移動する傾向があります。
春は外洋に”落ち”ていた個体が産卵期に入り、深場から浅場に来る「乗っ込み」の時期にあたります。
だいたい3~5月の範囲で移動がはじまり、同時に各地でクロダイの釣果情報が出てきます。
釣れやすい時間帯は、潮時表を参考に「上げ3分下げ7分」がひとつの指標。
大型になるほどエサを食べる頻度が減るため、エサを食べる時間帯に合わせた釣行が、釣りための第一ステップになります。
浜名湖でクロダイ釣りの人気ポイントをエリア別で
浜名湖でクロダイが釣れるのはほぼ全域です。
中でも”特に釣れやすい・釣りやすい”に絞りつつ、過去の実績を加味した場合のおすすめポイントを、エリア別でいくつか紹介します。
表浜名湖で人気のポイント
新居弁天海釣公園と今切口舞阪堤は、浜名湖内でも人気のクロダイポイント。
護岸堤防から5mほど消波ブロックや沈み石があり、これが岩礁帯となって、クロダイが居着きやすい環境になっています。
おすすめの時期は4~10月。
日中はカニとカラス貝で前打ちがおすすめで、夜間はコマセを使ったウキフカセがおすすめ。
中浜名湖で人気のポイント
中浜名湖はキビレのほうが多く、クロダイだけ釣るのは難しくなります。
唯一ピンポイントで狙えるのは、干潟など浅瀬で見える魚を狙うサイトフィッシング。
日中にルアーとフライで狙うことができ、おすすめの時期は5~9月。
エリア的にエサの投げ釣りが有利で、キビレを狙いつつ、クロダイが来たらラッキーくらいがいいですね。
奥浜名湖で人気のポイント
奥浜名湖は夏になると、岸辺でクロダイとキビレが泳ぐ姿が見えます。
特に舘山寺は護岸堤防近くで群れており、日中ならトップ系のルアーで、夜間はエサの投げ釣りと電気ウキで実績があるポイントです。
おすすめの時期は6~9月。
瀬戸水道と佐久米海岸は、奥浜名湖でも水深が特に深いポイントなので、冬の時期に1発狙うなら━━の選択が向いてます。
クロダイ釣りは岩礁帯はエサ、砂地はルアーが向いてます。岩礁帯は岩からエサが落ちることをイメージして、砂地は底付近のベイトを意識するのがコツ。
クロダイを釣るタックルの選び方(エサ・ルアー)
- 竿:6~7m以上のべ竿か磯竿
- ライン:道糸3号、ハリス1~3号
- 針:チヌ3号か4号
前打ちの仕掛けはシンプルで、糸と針とオモリ(ガン玉)だけでよく、コスパ良く大型も釣れることが魅力。
ただひとつ問題なのが、今切口で前打ちをするなら、最低でも6mは竿の長さが欲しいこと。
いちおう市販はされているものの、この長さが欲しくなるのは全国でも珍しいので、釣具店でふつうに置いていあるほうが稀なことですね。
手に入れるなら、今切口近くの釣具店はだいたい置いているし、AmazonなどECサイトで注文するのもいいでしょう。以下に一例をあげておきます。
前打ちで使うハリスは1号が理想ですが、根ズレで切れるリスクがあるので、安全にいくなら3号がベター。
エサ取りにフグも多く、大きなフグは5号でもワンパンで切られます。
なので太くしても細くしても、絶対に切られないライン選択が難しく、どちらかといえば早く魚を浮かすために竿を強くしたほうが効果的です。
針の大きさの目安は、オーナー針の「前打ちチヌ」を参考にすると、3号と4号がちょうどいいくらい。
ルアー釣りでおすすめのタックル構成
- ロッド:8ft前後、8~20gのMLモデル推奨
- ライン:メインPE0.8号、リーダー1.5~3号
- ルアー:ポッパー、レンジバイブ、シンペン、ロリベ
ルアーロッドはチヌ向けのブリームモデルがあります。
━━が、似たスペックが多いシーバスロッドでも代用可能です。
長さは8ftあれば湖内どこでも対応できますし、堤防からでもウェーディングでもキャストするに問題ありません。
メインラインはPE0.8号で十分、リーダーは2号前後を目安にあとは好みで選びましょう。
おすすめのルアー選択は、夏のトップゲームなら「ポッパー」「ペンシルベイト」のふたつ。
トップで反応がないなら、ボトムに切り替えて「ワーム」「レンジバイブ」あたりをフォローに持っておくと、どのポイントでも柔軟に対応することができるでしょう。
ルアーのサイズは5cm前後がおすすめで、クロダイのついでにシーバスも欲張って狙いたいなら、タックルハウスの「ローリングベイト」が向いています。
クロダイの美味しい食べ方と料理レシピ
今切口や表浜名湖のクロダイは、水中の循環が良く水質も綺麗で安定しているから、釣れた魚を刺し身にして当選する確率は低めになります。
奥浜名湖の個体は、私は一度も生食したことがないので食アタリの経験がありません。
友人が何度も刺し身で当たったり当たらなかったりしているので、ど~しても刺し身がいいなら、皮をはいだらまな板を変えるなど、基本的な衛生管理をしっかりしつつ、自己責任でお願いします。
ではクロダイのおすすめのレシピをいくつか紹介します。
- シンプルイズベストな塩焼き
- 刺し身にするなら今切口のクロダイ
- 臭みがあるなら煮付け
- 三枚おろしてムニエルかポワレ
- 徳川家康が好きだったらしい天ぷら
- 素材の味を活かす酒蒸し
シンプルに塩焼きが簡単で美味い!
塩焼きはシンプルかつもっとも美味しく頂ける調理法だと思います。
だいたい30cmくらいまでの大きさが丁度よく、これ以上は三枚おろしにして、頭と骨を出汁に取るアラ汁の道もあります。
刺し身は新鮮かつ表浜名湖の個体限定がおすすめ
浜名湖のクロダイは奥浜名湖のほうが個体数は多く、大型も釣れやすい傾向があります。
ただし、季節によっては水質が悪く、魚の表皮についた微生物がまな板に移ることで、刺し身にするなら工程ごとにまな板を変える・洗うなど、基本的な衛生管理が不可欠です。
表浜名湖は潮汐によって外洋と常に循環されているし、特に今切口で釣れるクロダイは、強い流れで身が引き締まっており、綺麗なため、刺し身に向いています。
奥浜名湖の個体は煮付けがベター
クロダイは大型になればなるほど、身がやせ細るかどっぷり脂をたくわえるかのどちらかです。
奥浜名湖は特にその傾向が強いため、煮付けで余分な脂を浮かせつつ、柔らかい身に味をしみこませる煮付けが向いています。
大型でも頭を落とせば30cm台の鍋かフライパンに入りますし、じっくりコトコト煮込めばいいので、手間も少なくて楽な調理法です。
三枚おろしてムニエルかポワレ
大型になるほど、グリルか鍋に入らず悩むときは、とりあえず三枚おろしにしましょう。
切り身を昆布締めにしておき、頭と残った骨はアラ汁にします。
昆布締めした切り身は、小麦粉をまぶしてムニエルか、オイルたっぷりでポワレで、カリッと仕上げると香ばしさが食欲をそそります。
ハーブを使ってもいいですし、小麦粉とオリーブオイルがなければ、塩焼きでも構いません。
家康が好きだったらしい天ぷら
家康が食した鯛は、黒鯛なのか真鯛なのか、それともチダイかヘダイか……と謎。
切り身にして一口サイズに切り、天ぷら粉をまぶして揚げるだけ。
そのままだと臭みが目立つので、胡椒とかカレー粉などスパイス類をまぶしてから揚げると、子どもでも食べやすい味になります。
素材の味を活かす酒蒸し
日本酒か料理酒がたくさんあることが条件ですが、シンプルだけど素材の味を活かす調理法です。
香味野菜やトマトを入れればアクアパッツァにもできますし、醤油とみりんに出汁を加えれば、煮付けに変化することもできるので、調理の方向性に悩んだ時に「まず酒蒸し」と覚えておくといいでしょう。
味付け無しは流石に味気なさすぎるので、貝出汁つゆとか塩を効かせるとより美味しくなります。
私がクロダイを調理するときは、塩焼きか煮付けのどちらかが多いですね。ハイシーズンでよく釣れると、洋風に味変します。
最後に:クロダイを釣るならエサorルアー?
浜名湖内でクロダイを釣るバランスを考えると、エサ釣りが有利かなと思います。
理由は、今切口の堤防が通年で釣れる可能性が高いけど、ここでルアーを使うのが困難だからです。
浜名湖でクロダイを年中追いかけるなら、7mの竿を用意して前打ちの腕を磨くのがいいですね。
7mクラスの竿は、メーカーを問わなければ1万円以下で買えますけど、絶対に折れない信頼を手に入れるなら、カーボン率の高い3万円以上の有名メーカーを選ぶ必要があります。
エサに使う活き餌のカニは、釣具店の入荷具合に左右されがちですが、中之島や佐久米海岸など、岩場がある海岸で石をひっくり返すといますし、なんなら今切口の堤防で現地調達することもできます。
この記事が誰かの参考になり、釣果に結びついたら最高です!
ルールを守って安全に、そして楽しく、浜名湖の釣りを楽しんでくださいね。
コメント