秋の浜名湖は、初心者にとって最高の釣りシーズンです。夏に生まれたハゼがサイズアップし、アジも良型が期待できる時期。気候も穏やかで過ごしやすく、家族連れやこれから釣りを始めたい方に最適な条件が揃っています。
本記事では、9月から11月の秋シーズンに浜名湖で楽しめるハゼ釣りとアジ釣りの具体的な方法を、初心者目線で分かりやすく解説します。必要な道具から釣り方のコツ、おすすめポイントまで、この記事を読めば秋の浜名湖釣りを満喫できます。
秋の浜名湖釣りの魅力
秋の浜名湖が初心者におすすめな理由は3つあります。
- 魚が釣れやすい
夏に生まれたハゼが10cm以上に成長し、アジも良型が回遊してくる時期。どちらもエサへの反応が良く、初心者でも釣果が期待できます。 - 気候が快適
夏のような酷暑もなく、冬のような厳しい寒さもない。朝夕は少し冷えますが、日中は過ごしやすく、長時間の釣りも苦になりません。 - 設備が整ったポイントが多い
駐車場、トイレ、釣具店が近くにあるポイントが多く、初心者でも安心して釣行できる環境が整っています。
ハゼ釣りの完全ガイド
ハゼってどんな魚?
ハゼは浜名湖の汽水域(海水と淡水が混ざる場所)に生息する小型魚です。9月から11月は、夏に生まれた当歳魚が10~15cmほどに成長し、数釣りと食味の両方が楽しめる最高のシーズン。警戒心が薄く、エサに積極的に食いつくため、初心者でも簡単に釣ることができます。
必要な道具
釣竿
- ちょい投げ竿(2~3m)またはコンパクトロッド
- 初心者セット(竿・リール・仕掛けのセット)で3,000~5,000円程度
リール
- 小型スピニングリール(2000番程度)
- 初心者セットに含まれていることが多い
仕掛け
- ハゼ釣り専用仕掛け(2~3本針)
- 天秤オモリ(8~10号)
- 市販の完成品が便利で1セット300~500円
エサ
- 青ジャムシ(アオイソメ):1パック300~500円
- イシゴカイ:より細くハゼに最適、1パック400~600円
- 冷凍庫で保管すれば次回も使える
その他
- クーラーボックス(釣った魚を保管)
- バケツ(手洗い用)
- タオル
- ハサミ(糸を切る)
- プライヤー(針外し)
ハゼの釣り方(ちょい投げ釣り)
ステップ1:エサの付け方
- 青ジャムシを2~3cm程度にカット
- 針の先端から刺し、針が隠れる程度まで通す
- 全ての針にエサを付ける(2~3本針の場合)
ステップ2:仕掛けを投げる
- 岸から5~20mほど軽く投げる(遠投は不要)
- オモリが着底するまで待つ
- 糸が緩んだら着底のサイン
ステップ3:誘いとアタリの取り方
- 竿を軽く手前に引いて、仕掛けを10~20cm移動させる
- 5秒ほど静止してアタリを待つ
- 「コツコツ」という小さなアタリがあったら、すぐに竿を上げる
- 重みを感じたら一定のスピードでリールを巻く
ステップ4:取り込み
- ハゼが水面に出たら、ゆっくりと竿を上げる
- 手で魚を掴み、針を外す
- クーラーボックスに入れる
ハゼ釣りのコツ
- 誘いは小刻みに
ハゼは底にいるため、仕掛けを底から離さないように小刻みに動かすのがコツ。大きく動かすとエサが底から離れてしまいます。 - アタリは小さい
ハゼのアタリは「コツコツ」という小さな振動。竿先をよく見て、少しでも動いたらすぐに合わせましょう。 - エサはこまめに交換
ハゼはエサを齧り取るのが上手。エサが小さくなったら、こまめに新しいエサに交換すると釣果が上がります。 - 狙い目の時間帯
朝マヅメ(日の出前後1時間)と夕マヅメ(日没前後1時間)が最も活性が高い時間帯。日中でも釣れますが、マヅメ時の方が効率的です。

アジ釣りの完全ガイド
アジってどんな魚?
アジは浜名湖で最も人気のあるサビキ釣りのターゲットです。9月から11月は良型(15~20cm)が回遊してくる時期で、食味も抜群。群れで行動するため、当たれば数釣りが楽しめます。釣りたての新鮮なアジの刺身や南蛮漬けは格別です。
必要な道具
釣竿
- サビキ釣り用の磯竿(4~5m)
- 万能竿やルアーロッドでも代用可能
- 初心者セットで3,000~6,000円程度
リール
- スピニングリール(2500~3000番)
- 初心者セットに含まれていることが多い
仕掛け
- サビキ仕掛け(6~8本針)
- 針のサイズは3~5号(アジのサイズに合わせる)
- 1セット300~500円
コマセ(撒き餌)
- アミエビ(冷凍ブロック):1ブロック300~500円
- コマセカゴ(仕掛けに取り付け済みのことが多い)
その他
- クーラーボックス(氷を入れて魚を保管)
- バケツ(コマセを解凍・手洗い用)
- タオル
- 魚つかみ(アジの針を外す時に便利)
アジの釣り方(サビキ釣り)
ステップ1:コマセの準備
- アミエビのブロックをバケツに入れる
- 海水を少し加えて解凍する(10~15分)
- ドロドロになったら準備完了
ステップ2:コマセカゴにコマセを詰める
- コマセカゴをバケツに入れる
- スプーンやヒシャクでコマセを詰める
- カゴの8割程度まで詰めればOK
ステップ3:仕掛けを投入する
- 仕掛けを海に落とす(投げる必要はない)
- 底まで沈める(糸が緩むまで待つ)
- 底から1~2mほど巻き上げる(アジは中層にいる)
ステップ4:誘いとアタリの取り方
- 竿を軽く上下に動かしてコマセを撒く(5~10回)
- 30秒~1分ほど静止してアタリを待つ
- 「ブルブル」という振動があったらアタリ
- 竿を上げずに、そのままリールを一定速度で巻く
ステップ5:取り込み
- アジが水面に出たら、ゆっくりと竿を上げる
- 複数匹掛かっていることもあるので慌てない
- 魚つかみで掴んで針を外す
- クーラーボックスに入れる
アジ釣りのコツ
- タナ(水深)の調整が重要
アジは中層(底から1~3m)を回遊しています。底から巻き上げる量を調整して、アジのいる層を探しましょう。アタリがなければ、50cmずつ巻き上げて試してみてください。 - コマセはケチらない
コマセをしっかり撒くことで、アジの群れを寄せることができます。アタリがない時は、コマセを多めに撒いて様子を見ましょう。 - 針のサイズを合わせる
アジのサイズに合わせて針のサイズを変えると釣果が上がります。豆アジ(10cm以下)なら3号、良型(15cm以上)なら5号が目安です。 - 群れが来たら集中
アジは群れで回遊するため、1匹釣れたら連続で釣れることが多いです。群れが来たら休まずに手返しよく釣りましょう。 - 狙い目の時間帯
朝マヅメと夕マヅメが最も活性が高い時間帯。特に朝の日の出前後1時間は、アジが岸近くまで寄ってくるゴールデンタイムです。

秋に釣れやすい魚(ハゼ・アジ以外)
秋の浜名湖では、ハゼとアジ以外にも多彩な魚種が狙えます。
迷ったらここ!秋のおすすめポイントTOP3
ハゼとアジの釣り方を理解したら、実際に釣りに行くポイントを決めましょう。初心者におすすめの条件は「アクセスが良い」「設備が整っている」「釣果実績がある」の3点です。以下のTOP3ポイントは、この全てを満たしています。
1位:新居弁天海釣公園(表浜名湖)
- おすすめの対象魚:アジ、サバ、カワハギ、ハゼ
- おすすめの釣り方:サビキ釣り、ちょい投げ釣り
- 狙い目の時間帯:朝・夕マヅメ、下げ止まりから上げ3分
なぜ1位なのか?
新居弁天海釣公園は、静岡県西部で最も有名で初心者に最適な釣りポイントです。T字堤防が5基あり、トイレ・洗い場も完備されているため、家族連れでも安心して楽しめます。最大の魅力は「今切ショップ」という釣具店が公園内にあること。レンタル釣具、エサ・仕掛けの販売、初心者向けの指導まで受けられるため、手ぶらで行っても釣りができます。
9月から11月はサビキ釣りでアジとサバの数釣りが楽しめ、朝夕のマヅメ時は特に活性が高くなります。T字堤防の先端付近が人気スポットで、コマセをしっかり撒けば群れが寄ってきます。また、堤防の根元付近ではちょい投げ釣りでハゼも狙えるため、サビキとちょい投げの両方を楽しむこともできます。
- アクセス:1号線バイパス「新居弁天IC」から5分程度
- 駐車場:400円/24時間(最初の30分無料)
- トイレ:あり
- 釣具店:今切ショップ(公園内)
- コンビニ:ローソン湖西新居町店、セブンイレブン新居文化公園前店
初心者へのアドバイス:週末や連休は混雑するため、朝6時頃までに到着するのがおすすめ。今切ショップの営業時間は平日8:00~、土日祝6:30~なので、レンタルを利用する場合は営業時間を確認してから行きましょう。
2位:都田川河口(奥浜名湖)
- おすすめの対象魚:ハゼ、キビレ、シーバス
- おすすめの釣り方:ちょい投げ釣り、ウキ釣り
- 狙い目の時間帯:朝マヅメ、下げ7分
なぜ2位なのか?
都田川河口は、浜名湖で最も有名なハゼ釣りポイントです。9月から11月は当歳魚が10~15cmに成長し、数釣りと食味の両方が楽しめます。河口の両サイドに釣り人が並ぶほどの人気スポットで、ちょい投げ釣りで簡単にハゼが釣れるため、初心者の練習に最適です。
釣り方はシンプルで、河口から軽く投げて底を取り、小刻みに誘うだけ。「コツコツ」というアタリが頻繁に出るため、釣りの楽しさを実感できます。また、夜釣りではキビレとシーバスも狙えるため、ハゼ釣りに慣れたら夜釣りにもチャレンジできます。
- アクセス:東名「舘山寺スマートIC」から5分ほど
- 駐車場:なし(路上駐車は自己責任)
- トイレ:なし
- 釣具店:植むら釣具店(車で5分)
- コンビニ:セブンイレブン細江町気賀
初心者へのアドバイス:駐車場がないため、路上駐車や近隣の駐車スペースを利用することになります。トイレもないため、事前にコンビニで済ませておきましょう。混雑を避けたい場合は、ウェーディング(胴長を着て水に入る)で広範囲を探ることもできます。
3位:舘山寺(内浦湾)(奥浜名湖)
- おすすめの対象魚:ハゼ、キビレ、シーバス
- おすすめの釣り方:ちょい投げ釣り、投げ釣り、ルアー釣り
- 狙い目の時間帯:朝マヅメ、夜下げ3分から
なぜ3位なのか?
舘山寺は奥浜名湖の人気観光地であり、釣りポイントとしても優秀です。9月から11月はハゼが10cm以上に成長し、ちょい投げで数釣りが楽しめます。また、秋の落ちシーズンにはサイズのあるキビレとシーバスが深場から戻ってくるため、夜の電気ウキや投げ釣りで良型が狙えます。
最大の魅力は、駐車場とトイレが複数あり、近くにコンビニや釣具店も揃っていること。初心者が困りやすい「エサや仕掛けの調達」も現地で可能です。また、観光地なので家族旅行と釣りを組み合わせることができ、釣りに興味がない家族も楽しめます。
- アクセス:東名「舘山寺スマートIC」から5分、東名「浜松西IC」から10分強
- 駐車場:無料と有料が点在(地図で検索推奨)
- トイレ:各駐車場の近くにあり
- 釣具店:はなぞの釣具店(車で5分)
- コンビニ:セブンイレブン浜松舘山寺町店、ファミリーマート舘山寺温泉店
初心者へのアドバイス:内浦湾の岸沿いは浅いため、日中のハゼ釣りがメイン。夜釣りでキビレやシーバスを狙う場合は、電気ウキを使った釣りが効果的です。観光地なので週末は観光客も多く、釣り場が限られることがあるため、早朝の釣行がおすすめです。
秋の浜名湖釣りで注意すべきこと
安全面の注意
- ライフジャケットの着用 堤防や護岸から釣りをする場合でも、ライフジャケットの着用を強く推奨します。特に子ども連れの場合は必須です。
- 気温変化への対応 秋は朝夕と日中の気温差が大きいです。朝夕のマヅメ時は冷え込むため、防寒着を準備しておきましょう。
- 天候の確認 釣行前に天気予報を確認し、悪天候時(強風、高波)は釣りを中止する判断も必要です。
マナーとルール
- ゴミは必ず持ち帰る 釣り糸、針、エサの袋など、すべてのゴミを持ち帰りましょう。ゴミ問題が原因で釣り禁止になったポイントもあります。
- 先行者への挨拶 先に釣りをしている人がいたら、「こんにちは」「隣いいですか?」と声をかけましょう。
- 駐車マナー 路上駐車や空き地への無断駐車は絶対に避け、指定の駐車場を利用してください。
- サイズ制限の遵守 ハゼやアジにサイズ制限はありませんが、明らかに小さすぎる魚はリリースしましょう。
【まとめ】秋の浜名湖で釣りデビューしよう!
秋の浜名湖は、初心者が釣りを始めるのに最適な条件が揃っています。ハゼのちょい投げ釣りとアジのサビキ釣りは、どちらも簡単で釣果が期待できるため、「釣りは難しそう」と思っている方でも安心してチャレンジできます。
秋の浜名湖釣りのメリット
- 魚が釣れやすく、初心者でも釣果が期待できる
- 気候が穏やかで、長時間の釣りも快適
- 設備が整ったポイントが多く、家族連れでも安心
気を付けて欲しいこと
- 朝夕の冷え込みに備えて防寒着を準備
- 人気ポイントは混雑するため、早めの到着を心がける
- ゴミは必ず持ち帰り、マナーを守って釣りを楽しむ
9月から11月の秋シーズンは、浜名湖で釣りデビューするのに最高のタイミングです。この記事を参考に、ぜひ浜名湖での釣りを楽しんでください!
コメント