11月の浜名湖奥エリアは、落ちキビレのラストシーズンとして知られています。
この時期のキビレは食い気が良く、特に夜間の電気ウキ釣りで大型個体の釣果が期待できます。本記事では、初心者から経験者まで実践できる、晩秋のキビレ釣り攻略法を紹介します。
11月は”落ちキビレ”のラストチャンス
今更聞けない秋キビレの行動習性
キビレは日中でも釣れますが、どちらかといえば夜行性の魚です。
高水温時は水面のエサにも反応するアグレッシヴな魚です。秋が深まり水温が下がってくると、じょじょに深場へと移動していきます。産卵行動に移るためともいわれ、この行動習性がいわゆる「落ち」と呼ばれる事象です。
11月の夜間は、浅場に居るキビレ達が深場への移動をはじめる前に、エサをたらふく食べる行動をします。そのため秋シーズンは、大型キビレを数釣りする最後のチャンスになります。
潮位と風向きで釣果が変わる
潮位の変化はキビレ釣りに大きな影響を与えます。特に潮止まり前後30分~1時間が最も釣果が期待できる時間帯です。潮が動きを止める瞬間、キビレの活性が最も高まるという傾向が見られます。
風向きについては、北東風や南東風が有利とされます。これらの風向きは浜名湖奥エリアの流れを形成し、ベイトの群れが集まりやすくなるためです。
電気ウキか投げのブッコミ釣りか
キビレは底にいるエサを食べるため、釣りをするならエサを底付近に置く必要があります。
電気ウキのメリットは、潮の流れで自然と動いてくれるため、広範囲を探れることです。デメリットは飛距離と、ウキのタナが魚の位置と合わないとまったく釣れないことです。
投げ釣りのメリットは、確実に底を取れることと、飛距離が出るのでウキ釣りよりも広範囲を探れることです。デメリットは仕掛けが根掛かりしやすいことと、自然に仕掛けが動いてくれないことです。
こうして比べると、どちらも一長一短だとわかるはずです。
本記事では「電気ウキ」を使ったキビレ狙いを説明するので、これから紹介するポイントは電気ウキの夜釣りを推奨としています。
狙い目ポイント:舘山寺内浦湾と庄内湖
浅場×流れ込みエリアでの実績
舘山寺のベイストリートは、夏から秋にかけて電気ウキのキビレ釣りが活発です。実績もあるし駐車場もあるため人気ポイントです。
ここには真水の流れ込みが存在します。部分的にベイトが集まりやすく、秋になるとハゼも増えてくるので、水面に見えないところで魚たちは活発に動いているわけです。
内浦湾で岸釣りをするなら、水深がほぼ一定なので、ウキ釣りがもっとも適しています。なるべく遠投できる飛ばしタイプの電気ウキを選んで、ライバルより先に投げ込めるようにするといいでしょう。
釣果が出やすい時間帯と潮止まりの使い方
夜21時~夜中23時が最も釣果が期待できる時間帯です。周囲が静かになるこの時間帯と、潮の動きが活発になるタイミングが合致すると、キビレの活性も高まります。
潮止まりになったら、流れでたわんでいたハリスがまっすぐになるため、設定していたタナから変化していることがあります。タナが合わないと魚がエサを見つけることができません。なので潮汐に応じてタナの設定は細かく変更したほうが、釣果につながります。

タックルと仕掛け設定のポイント
電気ウキのサイズとハリス設定
電気ウキのサイズは負荷1.5~3号が標準です。飛ばしウキとしては3号あたりが飛距離もいい感じですけど、より重要なのは竿だったりします。4.5m以内の磯竿3号が電気ウキを投げるのに適しています。
ハリスは長めにとっても大丈夫です。舘山寺の内浦湾なら、ウキ下は1.5~2mあればいいので、ハリスは2ヒロを基準にするといいでしょう。ハリスにはガン玉をつけず、エサの重みだけで仕掛けを沈めると、自然にウキも流れくれます。
メインラインは3~4号のフロロカーボンを使用し、ハリスには2号のナイロンかフロロカーボンがおすすめです。
エサ選び(青ジャムシ)
11月のキビレ釣りで最も効果的なエサは、青ジャムシです。活きの良さと匂いの強さが特徴で、キビレを効率的に呼び寄せます。青ジャムシは他にもいろいろ釣ることができますし、キビレ狙いのついでにシーバスも釣れたりします。
エサ選びは対象魚の習性を知るほうが、より細かいカスタムをすることができます。本記事で紹介しきれなかったキビレの習性など、より詳しい釣り方については、こちらの記事も参考にしてください。

【まとめ】11月夜釣りは”キビレ締め”が最高に熱い
11月の浜名湖奥エリアは、落ちキビレとの熱い勝負が展開される季節です。電気ウキの光と、晩秋の静寂の中で、大型キビレが一瞬でウキを沈める瞬間はいつ体験しても驚きます。
長時間釣りができるのであれば、釣り座に入るのは潮止まり前後からがおすすめ。短時間なら潮が動いている上げか下げの中間に入るのがおすすめです。
釣れないと感じたら、適切なウキ下になっているかを確認しましょう。エサ取りがなかったりウキが動いてないなら、エサが水底に着きすぎている可能性があります。そこから少しずつ上にウキ下を上げていき、自然と流れる場所を見つけたら覚えておきましょう。
また、活きの良い青ジャムシを複数匹つけてアピール重視するのもコツです。秋から冬への移行期に、舘山寺で電気ウキ釣りを体験してください!
参考資料:
- 浜名湖潮汐表(11月版)
- 舘山寺周辺ポイント図

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