「浜名湖といえばうなぎ」という認知は全国規模だ。
しかし浜松に釣りに来て、うなぎを食べるだけで帰ってしまうのは少しもったいない。
奥浜名湖の都田川では、実はウナギ自体が釣れる。昼は名店でうな重を味わい、夕方からウナギや他の魚を狙う夜釣りへ。釣って食べるだけではなく、「食べてから釣る」という逆転の発想が浜名湖旅の真骨頂だ。
浜名湖のうなぎとは?養殖の聖地を知る
浜名湖のうなぎ養殖は明治時代に始まり、100年以上の歴史を持つ。
温暖な気候と豊富な水が育む養殖業は、一時期「浜名湖産うなぎ」として全国シェアの大半を占めた時代もあった。
現在は規模こそ縮小しているが、「浜名湖=うなぎ」のブランドイメージは依然として強く、浜松市内には老舗から新興まで多数の専門店が軒を連ねる。
関東風(蒸してふっくら)と関西風(蒸さずに炭焼き・パリッと)の両方が楽しめる地域は全国的に珍しく、好みに合わせて店を選ぶ楽しみもある。
浜名湖うなぎ名店ガイド
有名店 3 選(昼がベスト)
多くの名店はランチタイム(11:00〜15:00前後)が勝負。夕方以降の営業が限られるため、旅程の組み方が重要だ。
| 店名 | 営業時間 | スタイル | 特徴 | 注意点 |
|---|---|---|---|---|
| さくめ | 11:00〜14:00 / 16:00〜19:00(水・木休) | 天然うなぎ・関東風 | 食べログ百名店歴あり・ゆるキャン△聖地。浜名湖佐久米駅徒歩1分 | 予約不可・当日8:30受付開始。行列必至 |
| 鰻昇亭 | 平日 11:00〜14:00 / 17:00〜20:00(水休)土日 11:00〜20:00 | 養殖うなぎ・関東風 | 1966年創業。日本庭園を眺めながらふっくら鰻。125席・大駐車場 | 人気店のため早めの来店を推奨 |
| かんたろう(蜆塚店) | 11:00〜14:00 / 17:00〜20:00(日・第2月曜休) | 養殖うなぎ・関西風炭焼き | 1977年創業。カウンターから座敷まで対応幅広い | 炭焼きの香りが店内に広がる雰囲気重視 |
「さくめ」は予約不可で当日8:30から受付という独特のシステム。昼だけ営業に近い時間帯なので、旅の予定は「午前中に受付→昼食→午後から釣り」の流れが鉄板だ。
夜釣り後でも入れる店(通し営業)
釣りを夕方まで楽しみたいなら、通し営業の店が頼もしい。
浜名湖うなぎ丸浜(浜松駅隣接)は11:00〜20:30まで営業、年中無休で漁協直営のため品質も安定している。
釣りの帰りがけに浜松駅周辺で夕食を取るプランなら迷わずここを選んでいい。
ウナギが釣れるポイント(奥浜名湖)
「うなぎを食べる」だけではなく「うなぎを釣る」という体験も浜名湖でできる。
ウナギは奥浜名湖の河川・汽水域に多く生息しており、夜行性のため夕方から夜がメインタイムだ。
都田川河口(奥浜名湖)
奥浜名湖を代表する釣り場で、ウナギのほかにもクロダイ・キビレ・シーバス・ハゼが狙える。
ウナギを狙うならぶっ込み仕掛けがスタンダード。ミミズや冷凍エビを底に沈めて待つだけでいい。
暗くなる夕方から0時頃までが特に活性が高く、じっくり待てる釣りが好きな人に向いている。

猪鼻湖・三ヶ日エリア
三ヶ日ICから最短3分でアクセスできる猪鼻湖も、奥浜名湖ウナギの生息域。
レークサイドウェイ沿いのポイントでは、夏〜秋にかけてウナギを含む多種多様な魚が釣れる。
同エリアはクロダイやカレイも有名で、ウナギ一本槍でなく五目釣り感覚で楽しめるのが魅力だ。

舘山寺エリア
奥浜名湖の奥部に位置する舘山寺周辺も、ウナギを含む汽水魚の生息域だ。
温泉旅館と組み合わせた「1泊2日うなぎ釣り旅」を組む場合、舘山寺を拠点にするのが快適だ。

1日完結プラン:うなぎを食べて釣る
日帰りプラン(名店ランチ→奥浜名湖夜釣り)
| 時間 | 行動 |
|---|---|
| 08:30 | さくめ(浜名湖佐久米駅前)に到着・当日受付 |
| 11:00 | 天然うなぎランチを堪能 |
| 12:00〜16:00 | 奥浜名湖エリアを散策・釣り準備(コンビニ・釣具調達) |
| 日没〜22:00 | 都田川河口でウナギ・クロダイ・シーバスを狙う夜釣り |
| 22:00 | 撤収・帰路(または浜松市内で宿泊) |
1泊2日プラン(宿泊×グルメ×釣り)
| 時間 | 行動 |
|---|---|
| 【1日目】 | |
| 10:00 | 鰻昇亭で絶品うな重ランチ(要早入り) |
| 13:00 | 奥浜名湖ドライブ・猪鼻湖エリアを下見 |
| 日没〜 | 都田川河口・猪鼻湖でぶっ込み夜釣り(ウナギ・キビレ) |
| 深夜 | 三ヶ日または浜松市内に宿泊 |
| 【2日目】 | |
| 朝 | さくめ(8:30受付)へ移動・整理券確保 |
| 11:00 | 天然うなぎランチで旅を締める |
| 午後 | 帰路 |
うなぎの代替体験(釣れなかった時・夏限定)
夏(7〜9月限定)ならうなぎのつかみ取り&蒲焼き体験が浜松市内で開催される。
釣りで釣れなかった日の締めとして、あるいは家族連れで釣り前の体験メニューとして活用したい。
活きたウナギを掴んで、その場で蒲焼きにして食べるという濃密な体験は、大人も子供も記憶に残る。
アングラー目線の注意点
うなぎ名店の多くは現金払いのみのケースがある。旅行前に各店の支払方法を確認しておこう。
夜釣りの装備は真夏でも虫よけ必須。特に都田川周辺の夜は蚊が多い。
ウナギを持ち帰って食べる場合、絞めて処理する道具(毛抜きや包丁)が必要になる。下処理に自信がない場合は釣りを楽しむだけにして、食べるのは名店に任せるのが正直な選択だ。
まとめ
浜名湖旅行で「うなぎを食べる」だけで満足できない釣り人へ。
昼に名店でうな重を楽しみ、夕方から奥浜名湖の夜釣りでウナギ・クロダイ・シーバスを狙う。こんな欲張りな一日が、浜名湖では現実になる。
食べて釣って、また食べる。それが浜名湖うなぎ旅の真骨頂だ。