私(さしし)がカワハギ釣りの「ポイント選びの重要性」を痛感したのは、9月のある日曜日でした。
その日は弁天島の砂地に向かいましたが、底の砂が細かすぎて全くアタリがなく、3時間粘って2匹しか釣れませんでした。
場所を変えて新居弁天海釣公園の堤防先端付近に移動すると、状況が一変しました。
潮の流れが当たるテトラ際に仕掛けを落とすと、着底直後から「ツンツン」という独特のアタリが連続し、最終的に20匹以上を釣り上げることができました。
「潮通しと底質を見れば、カワハギが溜まる場所が分かる」と体で覚えた一日でした。
カワハギが好む環境は非常に明確です。
「潮通しが良い砂礫底(されきぞこ)」と「変化のある海底地形」の組み合わさった場所に、カワハギは集中します。
本記事では、浜名湖で私が長年通い詰めた実績ポイントと、自分でポイントを見つけるための「読み方」を解説します。
カワハギが集まる場所の「絶対条件」を理解する
ポイント選びの前に、カワハギという魚の行動特性を押さえておくことが重要です。
砂礫底(されきぞこ)を好む:カワハギの主食はカニ・エビ・ゴカイ・貝類などの底生生物です。
これらが豊富に棲む「砂礫底(小石と砂が混ざった底)」や「カキ殻が散らばった場所」がカワハギのメインエリアになります。
泥底の場所にはカワハギはほとんど現れません。
潮の流れが当たる場所が有利:外海から新鮮な海水と一緒に、カワハギのエサとなる甲殻類やゴカイが運ばれてきます。
今切口(外海との出入り口)に近い場所ほど、エサの供給量が多く魚影が濃い傾向があります。
澪筋(みおすじ)のカケ上がり:船が通るための深い水路「澪筋」の縁には急な斜面(カケ上がり)があります。
この斜面はカワハギにとって格好の待ち伏せポイントです。
底が変化するカケ上がりの際を探ることが、良型カワハギへの近道になります。
ポイント1. 新居弁天海釣公園(あらいべんてん)
浜名湖カワハギ釣りの「メインステージ」と呼ばれる最高のポイントです。
今切口から真っ先に外海の海水が入ってくるため、潮通しが抜群によく、年間を通してカワハギのストック量が非常に多い場所です。
狙い目の場所:T字堤防の先端付近から、少し先のカケ上がりが実績最高のスポットです。
仕掛けを底まで沈め、そこから少しずつ上下に誘い、カワハギのいる層を探ります。
仕掛けを底で引きずる「ズル引き」で砂煙を立てると、好奇心旺盛なカワハギが寄ってくるため有効です。
潮が速い時の対策:今切口に近い分、潮の流れが非常に速くなることがあります。
そのような時はオモリを6〜10号と重めにするか、潮が緩む「上げ止まり・下げ止まり」の前後30分を集中して狙いましょう。
混雑への対応:休日は早朝から場所取りが始まる人気スポットです。
堤防の中ほどでも十分釣れるため、無理に先端を争う必要はありません。

ポイント2. 今切口・導流堤周辺
外海に近い場所ならではの、大型カワハギが期待できるエリアです。
浜名湖最大の潮の出入り口である今切口の周辺は、カワハギのエサとなる甲殻類が豊富に流れ込み、大型個体が溜まりやすい環境です。
消波ブロック際の隙間:テトラの隙間や消波ブロック付近には、カキ殻や付着物が多く、カワハギのエサが豊富に集まります。
隙間のギリギリを狙うのが、大型個体を引き出すコツです。
砂地とブロックの境目:テトラから少し離れた砂地との境界線には、カワハギが頻繁にエサを探して動き回っています。
仕掛けをゆっくりと引いて砂煙を立てると、好奇心旺盛なカワハギが寄ってきます。
足場と安全に注意:足場が悪い場所も多く、特に干潮時は滑りやすいため、滑り止めの靴とライフジャケットが必須です。
単独での危険な場所への立ち入りは避け、安全を最優先にしましょう。
ポイント3. 舞阪・網干場(あみほしば)周辺
本格派のカワハギアングラーから家族連れまでが集う、舞阪港に隣接した隠れた好ポイントです。
岸壁際の水深があり、ヘチ(岸壁際)を攻める「壁打ち」スタイルでカワハギを狙えます。
岸壁の際を徹底的に攻める:岸壁のコンクリートに付着したフジツボやカキ殻にはカワハギのエサが豊富です。
仕掛けを真下に落とし、壁に沿って少しずつ上下に動かすだけで、カワハギのアタリを引き出せます。
車を横付けできる利便性:クーラーボックスや荷物の多いファミリーフィッシングにも最適な場所です。
下げ潮時が狙い目:潮が引く下げ潮のタイミングで、湖内にいたカワハギが今切口方向に向けて移動します。
その通り道である網干場周辺には、爆発的なアタリが出ることがあります。

自分でカワハギポイントを見つける「読み方」
実績ポイント以外でも、以下の条件を満たす場所を探せば、新しいカワハギポイントを発見できます。
底質を確認する:仕掛けを底まで落とし、少し引いたときにゴリゴリとした感触があれば砂礫底の証拠です。
泥底(ぬるっとした抵抗感)の場所にはカワハギはほとんど来ません。
「ズル引き」で砂煙を使う:仕掛けを2〜3m先に軽く投げ、ゆっくりと手前に引いてくる「ズル引き」は砂煙を立てる効果があります。
カワハギは砂煙(エサが動いているサイン)に引き寄せられる習性があるため、広い砂地エリアで効果的です。
カキ棚の周辺(ボート釣り):カキ棚のロープや支柱にはカキが付着しており、それを食べに来るカワハギが年中集まっています。
ボート釣りができる方には、カキ棚周辺が最も安定した釣果を得られる場所です。
推奨タックル
カワハギ釣りには、アタリを素早く感知できる専用仕掛けと、繊細な穂先を持つ専用竿が有利です。
アタリを捉えるために穂先の感度を重視したロッドを使うと、独特の「ツンツン」というアタリが手元にしっかりと伝わります。
ダイワ D-MAX カワハギ糸付き 30SS ネオフック
カワハギ専用設計の鋭い糸付き針。エサ取りの達人カワハギを逃さない。
マルキュー パワーイソメ (中) 茶イソメ
カワハギ釣りでも活躍する疑似餌。エサ持ちが良く、手返し重視の釣りに向く。
まとめ:「澪筋のカケ上がり」をイメージしてポイントを選ぼう
カワハギは居着きの魚ではなく、砂礫底を群れで移動するエサ探し名人です。
「さっきまでアタリがあったのに急に止まった」という時は、群れが移動したサインですので、少しずつ場所をずらしながら探ってみましょう。
Tip
「アタリがなければ2〜3m横にずらせ」 カワハギの群れはコンパクトです。同じ場所で10分反応がない時は、仕掛けを2〜3m横にずらすだけで急にアタリが出ることがあります。 足元が変わらなくても、底の「砂礫とテトラの境目」や「くぼみの縁」にいる個体を拾えることがあります。 少しの移動を億劫がらないことが、カワハギ釣り上達の近道です。
マナーについて:カワハギ釣りで使うアオイソメなどのエサは臭いが残るため、余ったエサは必ず持ち帰るか指定の方法で処理してください。また、テトラや消波ブロックへの立ち入りは非常に危険ですので、周辺の注意書きをよく確認し、立入禁止区域では釣りを行わないようにしましょう。釣り場のゴミは全て持ち帰り、次の釣り人も気持ちよく使えるポイントを維持することが大切です。

