浜名湖で「観光地」と「超一級釣り場」が最も近くに共存しているのが、この内浦湾エリアだ。
舘山寺温泉・観覧車・遊覧船といった観光スポットのすぐ近くに、クロダイ・シーバス・マゴチが揃う水辺が広がっている。観光で訪れた人がふらっと立ち寄っても楽しめるし、本気で大型クロダイを狙いに来るベテランにとっても手ごたえのあるフィールドだ。
ただし、「有名な場所=釣れる」というわけではない。エリアの特性を知らずに常夜灯の下ばかり狙っていると、釣れそうで釣れない——そういう結果になりやすい。このページでは、観光ついでのライトな釣りからナイトゲームの本格攻略まで、内浦湾の実態を正直に書く。
内浦湾はどんなエリアか
内浦湾は舘山寺温泉の目の前に広がる、浜名湖の中でも比較的穏やかな水域だ。湾内の護岸は整備されており、アクセスが良く釣り人が多い。
エリアを大きく2つに分けると見通しが立ちやすい。
ベイストリート側(東寄り)は、ホテルや施設が立ち並ぶエリア。岸から100mほどの範囲で水深がほぼ均一に保たれており、砂地のボトムが広がっている。石や牡蠣殻が点在する箇所もあるため根がかりリスクはゼロではないが、固定レンジで広くルアーを通せる釣り人にとっては非常に攻めやすい。ホテルの照明が水面を照らすため、完全な暗闇にはならない。
パルパル側(西寄り)は、以前あった宿泊施設の解体以降、護岸にアクセスしやすくなったエリア。ただし水深が浅めで、大型を狙うなら少し遠投が必要になる。
舘山寺山・大草山のふもとは、急な山肌が湖畔まで迫っているため、水深が急に深くなる。釣りはできるが背後のスペースが狭いため遠投向けではない。時期によってスズメバチの巣ができることもあり、ヤブを通る必要がある箇所もある。ここで釣りをするなら、必ず日中に下見をしてから夜間に入ること。夜になってから初めて訪れるのは危険だ。
「常夜灯が多いから魚が集まる」と思われがちなエリアだが、実際の常夜灯は数が多くない。むしろクロダイやシーバスは警戒心が高いため、強い光の真下より明暗の境界や少し離れた暗部のほうが釣れることが多い。
あなたはどちらのタイプ?
この記事は2タイプの読者に対応している。
| タイプ | 求めているもの | → 読むべき節 |
|---|---|---|
| 観光・ファミリー層 | 旅行のついでに、子供も含めてサクッと楽しみたい | 【昼】ファミリー向けアプローチ |
| 釣り中上級者 | 内浦湾で大型クロダイ・シーバスを本気で仕留めたい | 【夜】ナイトゲームの攻略法 |
どちらのスタイルにも、ベイストリート側・パルパル側がベースとなる。大型を狙う上級者向けの山際エリアは夜間単独での入釣には注意が必要。
【昼】ファミリー・初心者向けアプローチ
狙いやすいポイントと釣り方
昼の内浦湾で手軽に楽しむなら、ベイストリート護岸とパルパル側が最適だ。どちらも足場が良く、子供連れでも安全に立てる。
サビキ釣りは夏から秋にかけて最も手軽。アジ・サバ・イワシが回遊し、コンスタントに数を稼げる。堤防直下に仕掛けを落とすだけなので子供でもすぐに楽しめる。
ちょい投げは、2〜3mのコンパクトロッドで10〜20m先を狙う方法。キス・ハゼ・メゴチが釣れる。ボトムが砂地のベイストリート寄りが根がかりが少なくやりやすい。
ウキ釣りでクロダイ・キビレを狙うのも昼でも可能。ただし昼のクロダイは警戒心が高く、護岸の際から覗きこむような人の気配があると一瞬で消えることがある。アプローチは静かに、陰から。
ファミリー向けタックルと周辺準備
周辺には釣具を購入できる店舗もある。旅行や観光がメインで釣具をフルセット持参できない場合は、現地調達かレンタルタックルの確認を事前にしておこう。
【夜】ナイトゲームで大型を狙う
内浦湾でベテランが足を運ぶのは夜だ。クロダイ・シーバスともに夜間のほうが警戒心が下がり、日中に姿を見せなかった大型個体が動き出す。
常夜灯・明暗との付き合い方
ナイトゲームで「常夜灯の下に投げれば釣れる」という情報を信じて釣り場に入ると、実際にはなかなか釣れないことがある。理由は単純で、強い光の下には小魚は集まるが、クロダイやシーバスは明るすぎる場所を警戒する傾向があるからだ。
実際に有効なのは明暗の「暗側」。光と影の境界線の少し暗い側に、ルアーや仕掛けをそっと通すほうが大型に出会いやすい。常夜灯が多い環境では逆に「光のない場所」「少し暗い護岸の角」がチャンスになることも覚えておきたい。
シーバスナイトゲームの攻略法
シーバスにはベイストリート側が向いている。前述の通り、岸から100mほどの水深が安定しており、固定レンジでルアーを通しやすい。シンキングミノーやバイブレーションを使って、中層から表層を横に引いてくるパターンが基本だ。
ボトムに石・牡蠣殻のある場所は根がかりに注意しながら、砂地を中心に攻める。シーバスのヒットゾーンはフォール中のことも多いため、ルアーを投げたらすぐに巻き始めず、少しテンションを緩めてからのただ巻きも試してみると良い。
潮が動く時間帯——特に夕マヅメから夜10時頃、および夜明け前——に活性が上がりやすい。凪の夜より、少し風がある夜のほうが動きが出る。
クロダイナイトの攻略法
舘山寺エリアのクロダイ夜釣りで、もっとも実績があるのは電気ウキ釣りだ。水深が一定のベイストリート側を活かして、電気ウキをセットして置くだけでいい。エサはアオイソメ・砂ガニ・モエビが有効。ある程度放置できるため、仕掛けを投入してのんびり待つスタイルでも十分楽しめる。
チニング(ボトムワーム)でも釣れるが、ボトムにはシーバス・マゴチも混じるため、ロッドの反応が「クロダイかシーバスか」判別しにくいことが多い。それはそれで楽しいが、クロダイに絞りたいなら電気ウキのほうが結果が出やすい。
前打ち(護岸際をヘチに沿ってカニ・モエビを落とす釣り方)をやるなら、これは日中に限定するほうがいい。夜の前打ちは足元が見えにくく事故リスクが上がる。カニやモエビを使った前打ちは、日差しがある時間帯にゆっくり探るのが安全で、実釣面でも好結果を得やすい。
ナイトゲームのタックル
チニングロッド(クロダイ全般)電気ウキ・チニングワーム・前打ちと用途が変わっても、クロダイを本命にするなら専用ロッドがあると対応幅が広がる。
ボトムを這わせながらクロダイを誘うセット。シーバス・マゴチが混じるのも内浦湾らしい楽しみだ。
夏から秋の高水温期、表層を意識したクロダイはトップウォーターでも狙える。護岸際や明暗の境目でポッパーをドッグウォークさせると、水面炸裂のバイトが出ることがある。
ジップベイツ ザブラ フェイキードッグ DS
小刻みなドッグウォークが得意な小型ペンシルベイト。タフコンディションの切り札。
ベイストリート側のシーバスナイトゲームに。フラッシングを抑えたサイレントアサシン系は、常夜灯下の澄んだ水でも違和感なく通せる。
シマノ エクスセンス サイレントアサシン 99F
春から夏に活躍するフローティングミノー。飛距離とアクションの安定性が抜群。
電気ウキ釣りは内浦湾クロダイ夜釣りの定番。視認性が高く、アタリが分かりやすい。
富士灯器 涙型自立電気ウキ FF-N30LG 3号 緑
高輝度な自立型電気ウキ。夜釣りのシーバスや太刀魚、キビレ狙いに最適な安定性と飛距離。
年間シーズンカレンダー
| 月 | 昼のターゲット | 夜のターゲット |
|---|---|---|
| 3〜5月 | クロダイ(乗っ込み・大型) | 前打ち・電気ウキで乗っ込み大型狙い |
| 6〜9月 | サビキ・ちょい投げ(ファミリー) | シーバス本番・トップクロダイ |
| 10〜11月 | クロダイ・キビレ(秋の荒食い) | シーバス・電気ウキクロダイ |
| 12〜2月 | 渋い。暖かい日中限定 | ほぼオフ。暖かい日の夜に小型クロダイ |
内浦湾エリアのポイントを選ぶ
内浦湾周辺の各ポイント詳細はこちらから。舘山寺側・喜ヶ崎側と組み合わせた釣行プランに活用してほしい。



魚種別の詳細攻略はこちら。


⚠️ 夜釣りの安全・マナー
- ヘッドライトのマナー:常夜灯の水面やほかの釣り人の目線に直接ライトを当てない
- 足元の確認:夜間の護岸際は段差・濡れた石が多い。滑りやすい場所は慎重に
- 山際エリアの事前下見:日中に地形・障害物(スズメバチの巣・ヤブ)を確認してから夜間入釣
- 騒音・迷惑駐車の禁止:観光エリアのため、深夜の大声・路上駐車は近隣住民に直接迷惑がかかる
- ゴミの持ち帰り:舘山寺の観光イメージを守るためにも、ゴミは必ず持ち帰る