私(さしし)が「浦安釣法」の遠投力を初めて活かせたのは、9月初旬の网干場でのことでした。
足元にコマセを撒いても反応がなく、他の釣り人も軒並み苦戦していた朝でした。
しかし沖30mほどの潮目に白い泡立ちが見えたため、サヨリ仕掛けをフルキャストして着水させると、ウキが着地して3秒以内に横走りしました。
35cmはあろうかというジャンボサヨリで、水面を「バシャバシャ」と叩きながら走り回る引きに手が震えました。
その後も同じ沖の潮目を狙い続け、2時間で20匹以上を釣り上げました。
「サヨリは足元だけではなく、沖を狙う視点が必要だ」と気づかされた釣行でした。
4月と9月の浜名湖に、銀色に輝く「春と秋の使者」がやってきます。
この時期に回遊してくるサヨリは、30cmを優に超える「サンマ級」が中心です。
細長い銀色の魚体が水面を割って走る姿は、多くのアングラーを魅了して止みません。
今回は、サヨリ釣りの効率を劇的に高める「浦安釣法」を参考に、最新のタックル構成と春・秋2回のチャンスを確実にモノにするための戦略をお届けします。
大型サヨリの生態:なぜ春と秋に大型が狙えるのか
サヨリは水温変化に敏感な回遊魚で、適水温帯(12℃〜20℃)になると沿岸浅場に接岸してきます。
春の接岸(4月〜5月):産卵前に体力を蓄えた大型個体が外洋から浜名湖へ入ってきます。
産卵前の個体は体高があって脂が乗っており、引きの力強さも食味も年間で最高峰です。
秋の接岸(9月〜10月):夏の間に成長した若魚と、越冬に向けて体力を蓄える成魚が混じって接岸します。
春よりも数が多く、「サンマ級」に出会える確率が高い時期です。
群れの大きさ:サヨリは数百〜数千匹単位の大きな群れで回遊します。
群れが入れば爆釣、入らなければ全く釣れないという「オールオアナッシング」な釣りのため、回遊のタイミングを掴むことが釣果の全てを決めます。
回遊のタイミング:上げ潮に乗って沖から岸へと寄ってくるため、潮が動き始める時間に合わせて釣り場へ到着できると効率が良いです。
時合と攻略シーズン:春の4月、秋の9月
浜名湖のサヨリ釣りにおいて、最も重要なのは「回遊のタイミング」です。
大型サヨリには年に2回、大きなチャンスが訪れます。
春(4月〜5月):産卵を控えた大型個体が接岸します。
今切口周辺から中浜名湖まで一気に入ってきて、特に35cmを超えるジャンボサヨリの割合が最も高い季節です。
秋(9月〜10月):越冬に向けて体力を蓄える群れが接岸します。
春よりも数が多く、初心者でも「サンマ級」に出会える確率が高い時期です。
群れが来ればコマセを撒いてから30分以内に爆釣が始まることもあります。
狙い目の時間帯:いずれの季節も「上げ潮に乗って群れが差してくる時間帯」が最大の時合です。
釣行前日に潮汐表を確認して「干潮から満潮に向かう最初の2〜3時間」を狙って釣り場に立つのが、大型サヨリを手にする最短ルートです。
厳選ポイント:サンマ級を迎え撃つ「鉄板」エリア3選
広大な浜名湖の中でも、サヨリの回遊ルートは決まっています。
実績の高い3つのポイントを厳選しました。
1. 网干場(舞阪港)
潮通しが最も良く、回遊が安定するサヨリ釣りの聖地です。
特徴:今切口に近く、外洋から入ってきたサヨリの群れが最初に立ち寄る場所のひとつです。
潮の動き始めと同時に群れが寄ってくることが多く、時合が比較的早い時間帯から始まります。

2. 新居弁天海釣公園
T字堤防の先端付近は潮の流れが速く、大型が集まりやすいポイントです。
特徴:足場が良く、潮通しも申し分ないため、サヨリ釣り初心者にも最適です。
T字堤防の先端に立つと前後から潮が当たるため、様々な方向から群れが回ってきます。

3. 猪鼻湖入り口(瀬戸水道周辺)
潮が複雑にヨレるエリアで、回遊が一度止まりやすく、長時間釣果が続くこともあります。
特徴:浜名湖の奥部に近いため、時間をかけて群れが差し込んでくるエリアです。
潮が止まるポイントにはプランクトンやエサが溜まりやすく、サヨリが長時間居着きやすいという特徴があります。

推奨タックル:遠投重視の「浦安釣法」スタイルが基本
サヨリの回遊ルートが遠い場合に重要になるのは「遠投性能」です。
効率的に数を伸ばすなら、房総半島などで確立された「浦安釣法」を参考にするのが近道です。
この釣法は、遠くの群れを直撃し、リールを巻きながら誘いを入れるのが特徴です。
ロッド(竿):キスやカレイ狙いの投げ釣り用タックルが有効です。
20〜25号程度の錘をフルキャストできる投げ竿があれば、沖の潮目を狙い撃てます。
リール:遠投用の3000〜4000番のスピニングリールが最適です。
PEラインを使用することで、さらに飛距離と感度を高められます。
仕掛け:飛行姿勢の安定した専用ウキカゴを使用します。
工房浦安 スーパーサヨリン2EX 夜光 M 黄プロペラ
浦安釣法の核心。抜群の遠投性能と安定した飛行姿勢で、はるか沖の潮目を回遊する大型サヨリを直撃。黄色のプロペラが誘い効果を高めます。
オーナー(OWNER) 釣り日和 速攻サヨリ仕掛 3-0.8-2
コマセカゴが無いウキとシモリのみのタイプ。シモリウキで高感度、繊細なアタリを視覚化できます。浦安釣法の先糸システムにも有用。
ラインの選び方:PEライン0.8〜1号をメインラインにし、リーダーにフロロカーボン1〜1.5号を1mほど接続します。
PEラインは飛距離が出るだけでなく、細い糸が風の影響を受けにくく、繊細なアタリの伝達性も上がります。
ハンターの知恵袋:コマセで群れを「足止め」する
サヨリ釣りは「寄せ」が8割です。
群れを見つけたら、アミエビベースのコマセを絶やさず撒き続けることが重要です。
コマセを少量ずつ撒く:一気にドバッと撒くのではなく、「ひとつまみずつ」を数分おきに撒きましょう。
これにより、サヨリの群れが表層に留まり続け、手返しの良い釣りが可能になります。
コマセの「遠投」と「手前撒き」を使い分ける:沖に群れが見える場合はコマセを遠投して「集魚」し、群れが寄ってきてからは手元に撒いて「足止め」に切り替えます。
潮の流れを利用する:コマセは潮下(潮が流れていく方向)に撒くことで、潮に乗ってコマセが自然に広がり、より広い範囲のサヨリを引き寄せることができます。
大型サヨリを美味しく食べる
釣れたサヨリは鮮度が命のため、クーラーボックスに入れてすぐに冷やすことが重要です。
刺身:30cmを超える大型の刺身は、透き通った白身の甘みが絶品です。
三枚おろしにして皮を引いた後、薄切りにして醤油と薬味(生姜・青ネギ)でいただくと、サヨリの上品な旨みが際立ちます。
天ぷら:背中の皮を剥いて二枚おろしにしてから揚げると、ホクホクとした食感とほのかな甘みが楽しめます。
サヨリの天ぷらは関東の名物料理で、30cmを超えると一枚の迫力が圧巻です。
焼き物:塩を振って直火で焼くだけで、脂の乗った大型サヨリは最高の塩焼きになります。
まとめ:4月の週末はサヨリの準備を
30cm超えのサヨリは、刺身にすると甘みが強く、天ぷらにすればホクホクの絶品です。
浦安釣法のシステムを準備して、今しか出会えない「サンマ級」を狙いに浜名湖へ出かけましょう。
Tip
「群れが沖にいる時ほど遠投が必要!」 コマセを撒いても足元に来ない日は、群れが沖の潮目に溜まっている可能性が高いです。 そんな日は遠投仕掛けに切り替え、サヨリらしき「白い波紋」が見える方向に向けてフルキャストしてみましょう。 「足元ゼロでも沖は入れ食い」という逆転現象が、浜名湖サヨリ釣りでは頻繁に起きます。
マナーについて:サヨリが群れで入ってくる時合は、多くの釣り人が集まり混雑することがあります。隣の釣り人との距離を保ち、仕掛けが絡まないよう投げ方に配慮しましょう。コマセは周囲との合意の上で撒き、コマセ袋やハリスの切れ端などのゴミは必ず持ち帰ってください。

