秋から冬、そして春にかけて浜名湖を賑わせるサヨリ。
下顎が長く伸びた独特のシルエットと、刀のように輝く銀色の魚体は、釣り上げるたびにテンションが上がります。
特に浜名湖では30cmを超える、いわゆる「サンマ級」の大型が混じることもあり、数釣りも型狙いもどちらも楽しめるのが魅力です。
ただし、サヨリは見た目に反して足が早い(鮮度が落ちやすい)魚で、下処理を誤ると独特の臭みが出てしまうことがあります。
私(さしし)も最初の頃は「サヨリって、思ったより臭いな…」と感じたことがありましたが、ある一手間を覚えてからは、いつでも上品な味を楽しめるようになりました。
今回は、その一手間を中心に、サヨリを美味しく食べきるためのレシピをご紹介します。
サヨリは「鮮度との勝負」
サヨリの身は透明感のある上品な白身で、味自体は淡白で上質です。
しかし、内臓が傷みやすく、時間が経つとお腹周りから生臭さが出てくる傾向があります。
釣れたらできるだけ早く、その場で頭と内臓を落としてしまうのが鮮度を保つ最大のコツです。
クーラーボックスにそのまま入れるよりも、簡単な処理をしてから氷締めにするだけで、家に帰ってからの状態がまったく違います。
特に秋・春の数釣りシーズンは数が多くなりがちなので、釣り場で手早く処理する習慣をつけておくと安心です。
美味しさを左右する下処理:黒い膜を取り除く
サヨリ料理で最も大事なポイントが、お腹の中にある黒い膜(腹膜)を丁寧に取り除くことです。
この黒い膜を残したまま調理すると、見た目が悪くなるだけでなく、独特の苦味・臭みの原因になります。
下処理の手順
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頭を落とす:エラの後ろに包丁を入れ、頭を切り落とします。
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腹を開く:頭を落とした切り口から、腹側に向かって浅く切り込みを入れ、内臓を取り出します。
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黒い膜を除去:お腹の中に張り付いている黒い膜を、指の腹や歯ブラシを使って優しくこすり落とします。
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流水で洗う:腹の中を流水でしっかり洗い、血合いや膜の残りをすべて落とします。
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水気を拭き取る:キッチンペーパーで水分を拭き取り、調理または保存に移ります。
この一手間さえ済ませてしまえば、サヨリは驚くほどクセのない、上品な味わいの魚に変わります。
サヨリの絶品レシピ集
1. 透明感が美しい「サヨリの糸造り」
サヨリの代表的な食べ方といえば、細く切りつける「糸造り」です。
作り方:
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頭・内臓を処理し、三枚におろします。
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腹骨を薄くすき取り、皮を引きます(皮は手で簡単に剥がせます)。
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身を斜め薄切りにし、さらに細く糸状に切りつけます。
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器に盛り、わさび醤油やポン酢でいただきます。
透明感のある身が糸状に重なる見た目は、食卓の主役になる美しさです。
大型の「サンマ級」が釣れた日は、ぜひこの糸造りで味わってみてください。
2. 数釣りの日の定番「サヨリの天ぷら」
数がまとまった日は、骨ごと食べられる天ぷらが一番のおすすめです。
材料:サヨリ(頭・内臓・黒い膜を処理済み)、天ぷら粉、冷水、揚げ油
作り方:
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開いたサヨリに薄く天ぷら粉をまぶします。
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冷水で溶いた衣にくぐらせます。
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170℃の油でカラッと揚げます。
骨が柔らかいため、中骨ごとサクサクと食べられます。
塩や天つゆはもちろん、レモンを絞ってもさっぱりと美味しくいただけます。
3. 旨みを凝縮「サヨリの一夜干し」
身の水分をほどよく抜くことで、サヨリ本来の旨みがぐっと引き立ちます。
作り方:
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開いたサヨリを、海水程度の塩水(水1リットルに対し塩大さじ2程度)に20〜30分浸けます。
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水気を拭き取り、ザルや干物ネットに並べます。
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風通しの良い場所で4〜6時間、または冷蔵庫で一晩干します。
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グリルで両面をこんがり焼けば完成です。
冷凍保存もしやすいので、数釣りで余った分はまとめて一夜干しにしておくと重宝します。
4. 贅沢な一品「サヨリの棒寿司・押し寿司」
大型のサヨリが手に入った時にぜひ挑戦したいのが、棒寿司です。
三枚におろして軽く酢締めにしたサヨリの身を、酢飯の上に乗せて巻きすで形を整えるだけで、見た目も豪華な一品になります。
来客時のおもてなし料理としても喜ばれます。
5. さっぱり食べたい時に「サヨリの南蛮漬け」
天ぷらにした残りや、小さめのサヨリは南蛮漬けにするのもおすすめです。
揚げたサヨリを、酢・醤油・砂糖を合わせた甘酢に玉ねぎやにんじんと一緒に漬け込むだけで、冷やしても美味しい一品になります。
よくある疑問
Q:サヨリに寄生虫はいますか?
サヨリの体表やお腹の中に、細長い寄生虫(サヨリヤドリムシなど)が見られることがあります。
下処理の際に内臓と一緒に取り除けば問題ありませんが、気になる場合は加熱調理(天ぷらや一夜干し)にすると安心です。
Q:小型ばかり釣れた日はどうすればいい?
10〜15cm程度の小型は、刺身にすると身が薄く扱いにくいため、天ぷらや唐揚げにするのがおすすめです。
骨ごと食べられるので、まとめて素揚げにしておつまみにするのも良いでしょう。
まとめ:一手間で「臭み」が「上品な味」に変わる魚
サヨリは、見た目の美しさだけでなく、正しく下処理をすれば非常に上品な味わいを楽しめる魚です。
特に黒い膜の処理と釣り場での早めの処理さえ覚えてしまえば、刺身・天ぷら・一夜干しと、どんな調理法でも美味しくいただけます。
秋・春の数釣りシーズンに大漁となった際は、ぜひ今回紹介したレシピを試してみてください。
Tip
「サンマ級」が釣れたら糸造りで 30cmを超える大型のサヨリが釣れたら、ぜひ糸造りに挑戦してみてください。 身に厚みがある分、より一層その透明感と上品な甘みを楽しめます。

